古都の名残を求めて

古都の名残を求めて

古都奈良の雰囲気の残る場所をフィルムやデジタルで記録したモノクローム写真のブログです。

大和三山

Elmarit-C 40mm f/2.8とTessar 28mm f/8レンズで撮る畝傍山

畝傍山をLMM(Typ246)+ElmaritC 40mm f/2.8レンズで撮る 畝傍山をLMM(Typ246)+Carl Zeiss Jena Tessar 28mm f/8レンズで撮る 甘樫丘から見た畝傍山の遠景を二つのレンズで比較撮影してみた。一枚目の写真が、Leitz Elmarit-C 40mm f/2.8で撮影したものであ…

甘樫丘と散る桜

甘樫丘と散る桜 三月末に訪れた甘樫丘では、既に桜が散り始めていた。写真の大きな桜はいつ見ても美しい立派な桜の巨木だが、周辺の桜の木は散り始めていたと記憶している。左手には畝傍山、桜の木の奥には耳成山がわずかに見えている。大和三山を拝めるこの…

甘樫丘の桜と天香具山

甘樫丘の桜と天香具山 甘樫丘展望台からは大和三山が全て見渡せる神々しい場所である。古都奈良の人々は、この地からそれぞれの山を拝み、信仰としていたのであろうと感じる。写真中央には天香具山が望める。天香具山は、耳成山や畝傍山と違って、横に長く、…

甘樫丘の桜と耳成山

甘樫丘の桜(その1) 近鉄橿原神宮前駅からバスで10分ほどのところに甘樫丘がある。ここは、飛鳥の中心にある標高148mの緩やかな丘であり、蘇我入鹿や蘇我蝦夷の邸宅があったともいわれる場所である。大変見渡しのいい場所であり、飛鳥寺や大和三山が一望…

箸墓古墳と耳成山

箸墓古墳と耳成山 箸墓古墳を一周して、古墳の北側からJR巻向駅へと戻る行程で、写真のように一瞬だけ耳成山が遠景に望めるシーンが現れる。全長約280メートルもある箸中古墳は横長に位置しているので、このシーンはわずかな立ち位置でしか見ることができな…

大和三山を望める景観スポット

大和三山を望める景観スポット 渋谷向山古墳の周濠沿いに西側へ向けて歩いていくと途中に大和三山を望める景観スポットがある。少しだけ坂道を上がっていかねばならないが、その展望地に立つと荘厳な景観に圧倒される。上の写真の中央やや左寄りに耳成山、そ…

紀寺跡の万葉歌碑

紀寺跡の万葉歌碑 大官大寺跡から歩いて約10分ほどのところに紀寺跡がある。ここには、万葉歌碑が置かれている。「いにしへの 事は知らぬを われ見ても 久しくなりぬ 天の香具山」という和歌が刻まれている。揮毫者は東大寺長老の清水公照となっている。歌の…

日没後の畝傍山遠景

日没後の畝傍山遠景 撮影をしていたらすっかり日が暮れてしまった。本薬師寺跡から近鉄畝傍御陵駅前へ向かって歩いていく方向に大和三山の一つである畝傍山が大きく聳え立つ。夕闇に浮かぶ畝傍山のシルエットも雄大で美しい。電線が気になるが、これも現在の…

本薬師寺東塔跡の遠景

本薬師寺東塔跡の遠景 近鉄畝傍御陵前から約10分~15分ほど歩いていくと本薬師寺跡に到着する。今回はそこを南へ進んで遠くから東塔跡を撮影した。そろそろ日が暮れてしまう時刻だったので、ライカのSummarit 50mm f/1.5というハイスピードレンズが役に立っ…

畝傍御陵駅から本薬師寺跡への道

畝傍御陵駅前から本薬師寺跡への道 近鉄畝傍御陵駅前から東へ真っすぐ進むと本薬師寺跡へ辿り着く。その途中に民家の合間から望むことができるのが大和三山の一つ耳成山である。前回はもっと近い距離からの写真であるが、本薬師寺跡からは耳成山は少し遠く感…

橿原市藤原京資料室付近から望む耳成山

橿原市藤原京資料室付近から望む耳成山 橿原市藤原京資料室には、巨大な藤原京の1,000分の1模型や、軒瓦などの展示品があり、藤原京を俯瞰的にイメージすることができる。この資料室には地味ではあるが、興味深い情報がたくさんある。個人的にはこの巨大な模…

橿原市藤原京資料室内にある万葉歌碑

橿原市藤原京資料室内にある万葉歌碑 「春過ぎて 夏来るらし 白妙の 衣乾したり 天の香来山」の歌碑が橿原市藤原京資料室内にある。詠み手は持統天皇。歌の意は「春が過ぎてもう夏が来てしまったらしい。衣更えのための真っ白な衣が干してあるという天の香具…

藤原宮跡から望む香具山(その2)

藤原宮跡から望む香具山(その2) 藤原宮跡の中央付近の畑に芒が生い茂っている場所がある。そこから天香具山を撮影した写真。藤原京は、690年に着工、4年後に飛鳥浄御原宮より遷都した。さらに、708年には元明天皇から遷都の勅が出され、710年に平城京へ遷…

藤原宮跡から望む畝傍山

藤原宮跡から望む畝傍山 藤原宮跡にはあまり史跡らしいものが残されていないが、この西門跡付近には、礎石のレプリカが置かれている。その合間を縫って西南方向に大和三山の一つ畝傍山が見える。撮影機材は、LeicaMMonochrom(Typ246)+Summilux 35mm f/1.4(2n…

藤原宮跡付近から望む耳成山

藤原宮跡付近から望む耳成山 藤原宮跡を少し離れ、北へ歩くと醍醐池の横にある桜の木が並ぶ広場に出る。ここは春には桜の名所に違いないと思われるところであるが、耳成山を美しく見ることのできる場所でもある。耳成山は形が美しく、古都の人々も毎日神聖な…

藤原宮跡から望む香具山

藤原宮跡から望む香具山 本薬師寺跡から歩いて約20分くらいのところに藤原宮跡がある。近鉄大和八木駅からコミュニティバスで行くこともできるが、このバスは二時間に一本しかない。ここへ行くには、まとまった時間と勇気がいる(笑)。不便なところにある。藤…

本薬師寺跡の境内と礎石群

本薬師寺跡の境内と礎石群 本薬師寺跡の境内を撮影。多くの遺されている礎石群と背景に大和三山の一つである畝傍山。藤原京という、かつて隆盛を誇った古都の名残を感じる場所である。撮影機材は、LeicaMMonochrom(Typ246)+Summilux 35mm f/1.4(2nd)である。…

万葉集の和歌からお気に入りを二首

本薬師寺西塔跡からの遠景 今回は好きな「万葉集」のお気に入りの歌を二つ挙げてみたい。 ①藤原の 大宮仕(つか)へ 生(あ)れ付くや 娘子(をとめ)がともは 羨(とも)しきろかも 作者不詳 藤原の大宮仕え、その仕え者としてこの世に生まれ付いたおとめた…

本薬師寺跡から望む畝傍山

本薬師寺跡から望む畝傍山 本薬師寺跡から望む大和三山の一つである畝傍山。手前の木の枝に焦点をあてて撮影。Summilux 35mm f/1.4レンズの持つ柔らかなボケ味が背景をほんわかとした少し温かい雰囲気にしている。撮影機材は、LeicaMMonochrom(Typ246)+Summi…

本薬師寺跡に置かれた万葉歌碑

本薬師寺跡に置かれた万葉歌碑 橿原市には万葉歌碑が23か所に置かれている。さらに香具山・万葉の森周辺歌碑が9か所あるので、合計32か所もの場所に置かれている。これを巡るだけでも万葉歌碑を十分に楽しめる。ただし、場所によっては分かりにくいところに…

大官大寺跡から香具山を望む

大官大寺跡から香具山を望む 大官大寺跡から香具山までは歩いてすぐである。藤原京時代には、大官大寺では金堂と講堂が同一の規模と構造だったことが分かっており、藤原宮大極殿と並ぶ大きさだったようである。そこから真っすぐ北に香具山が見えるというのは…

大官大寺九重塔の跡地

大官大寺跡にて 大官大寺とは、もともとは舒明天皇(天武天皇の父)が建立したとされる『百済大寺』がその起源とされ、その後、新たに高市の地へ移し建てた『高市大寺』になったと言われている。しかし最近では諸説があり、高市大寺の存在そのものが疑問視さ…

雷丘近くの万葉歌碑

雷丘付近の万葉歌碑 甘樫丘から大官大寺跡へは歩いて約20分ほどで行ける。その途中に雷丘(いかづちのおか)がある。『日本書紀』や『日本霊異記』に雄略天皇にまつわる逸話が残されている本当に小さな丘という感じの場所である。さらに少し歩くと写真のよう…

甘樫丘から香具山への道

香具山を望む遠景 甘樫丘から大官大寺跡へ向かう途中で撮影。「あすか夢の楽市(農産物直売所)」付近から香具山(天香具山)を望む。奈良らしい風景が続くところ。撮影機材は、LeicaMMonochrom(Typ246)+Summilux 35mm f/1.4(2nd)である。 人気ブログランキ…

甘樫丘からの遠景(その2)

甘樫丘から耳成山と香具山を望む 甘樫丘からは、大和三山を全て見渡すことができる。同時に往時の藤原京を一望することができたはずである。まさに藤原万葉の世界を堪能することができる最適な場所でもある。写真には、中央に耳成山が、右手には木に少し隠れ…

甘樫丘からの遠景(その1)

明けましておめでとうございます。写真は甘樫丘からの遠景。中央に見えるのは大和三山の一つである畝傍山。その奥には二上山が伺える。かつて栄えた藤原京をこの丘からは一望できる。古都奈良の名残を感じさせる素晴らしい眺め。本年もよろしくお願いします…

耳成山遠景

藤原京は、持統・文武・元明と三代の天皇の時代に使われた都で、かつては藤原宮跡がどこにあったかという長い論争がなされた時期があった。『萬葉集』に収録された「藤原御井歌(みいのうた)」によれば、藤原宮が耳成山・畝傍山・香具山の大和三山に囲まれ…

本薬師寺跡で南門跡が見つかる

本薬師寺跡に関する新しいニュースが今日飛び込んできた。現在の西ノ京にある薬師寺の東塔について、前回記事を書いたが,その前身にあたる藤原京時代の薬師寺であった本薬師寺跡で正門にあたる「南門」の跡が発見されたという。これまでの調査で金堂や東塔…

本薬師寺跡と万葉歌碑

本薬師寺跡は、藤原京時代の薬師寺の境内の一部が残っている場所である。その後,平城京遷都とともに,現在の西ノ京の薬師寺のある場所へ移転した。現在の本薬師寺跡にはいくつかの本堂の礎石が残されているのみである。その並べられた礎石を見るたびに僕は…

香具山と天香山神社

天香山神社の祭神は、櫛真智命神(くしまちのみことのかみ)である。境内にある「朱桜(にわざくら)」という古名で知られる「波波架の木(ははかのき)」は、昔は占いに用いられたそうである。香具山の麓にあるこの神社の近くには、舒明天皇の大きな歌碑があ…