古都の名残を求めて

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古都奈良の雰囲気の残る場所をフィルムやデジタルで記録したモノクローム写真のブログです。

藤原宮跡から望む香具山(その2)

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藤原宮跡から望む香具山(その2)

藤原宮跡の中央付近の畑に芒が生い茂っている場所がある。そこから天香具山を撮影した写真。藤原京は、690年に着工、4年後に飛鳥浄御原宮より遷都した。さらに、708年には元明天皇から遷都の勅が出され、710年に平城京へ遷都した。約15年ほどの短い期間の都であった。平城京への遷都は、田辺史(のちの藤原不比等)による後の藤原氏隆盛への戦略であったという小説『美貌の女帝』(永井路子筆)の歴史観はとても興味深い。701年に制定された本格的な国家の柱である大宝律令に伴う遷都という考え方である。690年(都移転への着工)→701年(律令制定)→710年(次の遷都)という歴史の流れである。約10年間隔で事が進んでいるイメージである。先人たちの計画的な政治運営が見て取れる。撮影機材は、LeicaMMonochrom(Typ246)+Summilux 35mm f/1.4(2nd)である。

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美貌の女帝

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