古都の名残を求めて

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古都奈良の雰囲気の残る場所をフィルムやデジタルで記録したモノクローム写真のブログです。

本薬師寺跡で南門跡が見つかる

本薬師寺跡に関する新しいニュースが今日飛び込んできた。現在の西ノ京にある薬師寺の東塔について、前回記事を書いたが,その前身にあたる藤原京時代の薬師寺であった本薬師寺跡で正門にあたる「南門」の跡が発見されたという。これまでの調査で金堂や東塔、西塔、中門などの跡が確認されていたが、南門は未発見だった。本薬師寺は天武天皇が皇后(後の持統天皇)の病気平癒を願い建立を始めた官立の寺院であり、当時の藤原京では大官大寺(平城京に移転後は大安寺となります)とともに双璧をなしていた。どちらも当時の境内は大規模であったことが分かっていて、今回の発見はその研究をさらに裏付ける形となった。この南門跡ではおよそ5メートル間隔で柱を据えていたと見られる穴の跡が三つ確認された。このことから東西におよそ15メートルの幅を持つ大型の門が建っていたと考えられる。中門より南門の方が大きいという奈良時代以降に見られる特徴も持っていることが分かり、さらなる研究に期待が膨らむ。写真は,本薬師寺の西塔跡である。撮影機材は、SigmaDP2Merrill。

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本薬師寺西塔跡

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