橿原市藤原京資料室には、巨大な藤原京の1,000分の1模型や、軒瓦などの展示品があり、藤原京を俯瞰的にイメージすることができる。この資料室には地味ではあるが、興味深い情報がたくさんある。個人的にはこの巨大な模型がお気に入りで、先人たちが何を考えて都づくりをしたのかその意図がよく分かる。藤原京の置かれた場所が、四神相応の地(方角を司どる青龍・白虎・朱雀・玄武の四つの神様に対応した地形のこと)であり、神聖な大和三山に囲まれているという理想的な地形をしていて、『藤原御井の歌』に詠まれた藤原万葉の世界を体現していることがよく理解できる。写真は橿原市藤原京資料室前のバス停付近から眺めた耳成山である。耳成山は藤原宮からほぼ真っすぐ北に位置する。撮影機材は、LeicaMMonochrom(Typ246)+Summilux 35mm f/1.4(2nd)である。