古都の名残を求めて

古都の名残を求めて

古都奈良の雰囲気の残る場所をフィルムやデジタルで記録したモノクローム写真のブログです。

雷丘近くの万葉歌碑

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雷丘付近の万葉歌碑

甘樫丘から大官大寺跡へは歩いて約20分ほどで行ける。その途中に雷丘(いかづちのおか)がある。『日本書紀』や『日本霊異記』に雄略天皇にまつわる逸話が残されている本当に小さな丘という感じの場所である。さらに少し歩くと写真のような万葉歌碑が置かれている。

『大君(おほきみ)は 神にしませば 天雲の 雷(いかづち)の上に 廬(いほ)りせるかも』

という柿本人麻呂が詠んだ歌が刻まれている。この歌の意は「大君は神でいらっしゃるので天雲の中にいる雷の上に仮の宮殿をお造りになっていらっしゃることだ」というものである。天皇への讃歌という印象を受ける。写真の奥には大和三山の一つである畝傍山が望め、この和歌のイメージによく合っていると感じた。撮影機材は、LeicaMMonochrom(Typ246)+Summilux 35mm f/1.4(2nd)である。

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