古都の名残を求めて

古都の名残を求めて

古都奈良の雰囲気の残る場所をフィルムやデジタルで記録したモノクローム写真のブログです。

法隆寺東院伽藍夢殿の木扉

法隆寺東院伽藍夢殿は一般に八角円堂と呼ばれる。奈良県五條市にある榮山寺八角堂(藤原武智麻呂の菩提を弔うために子の藤原仲麻呂によって建立されたと伝えられる)とともに奈良時代の円堂を今に見ることができる貴重な建造物である。建立以来、何度かの修理を受けてきたようだが、1230年(寛喜2年)の修理は大改造をともなったもので、今見る姿はほぼこの時に定まったらしい。かつて聖徳太子一族の住まいであった斑鳩宮の跡地に、739年(天平11年)、僧行信によって夢殿を中心として建てられた聖徳太子を祀る寺院が東院と呼ばれている。写真は、夢殿の木扉の一部で、釘隠しや金具が興味深い。この木扉は仏像保護のためか、常に閉まったままである。撮影機材は、ライカM9+Leica Summicron 50mm f/2(4th)。

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法隆寺東院伽藍夢殿の木扉

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