興福寺南円堂の側面から撮影。この角度からの提灯の光は、ほんのりと灯り柔らかかった。木材の部分のこのレンズの黒の階調がとても良いと感じる。
撮影機材:LeicaMMonochrom(Typ246)+Heliar vintage line 50mm(M) f/3.5
興福寺南円堂の側面から撮影。この角度からの提灯の光は、ほんのりと灯り柔らかかった。木材の部分のこのレンズの黒の階調がとても良いと感じる。
撮影機材:LeicaMMonochrom(Typ246)+Heliar vintage line 50mm(M) f/3.5
日が暮れてすっかり辺りが暗くなってきた時間に撮影した写真。ライカMモノクローム(Typ246)は、高感度に結構強いカメラだと思う。この写真はISO6400で撮影したが、ノイズは殆ど気にならない。使用レンズはコシナのHeliar vintage line 50mm(M) f/3.5である。このレンズの開放値はf/3.5であるが、このカメラだと暗部でも撮影が可能である。また、南円堂と書かれた提灯の光を見ても分かるように収差も除去されていて、提灯の光が美しい。形は独特であるが、なかなかいいレンズではないかと思う。
撮影機材:LeicaMMonochrom(Typ246)+Heliar vintage line 50mm(M) f/3.5
正面奥には興福寺北円堂が見える。付近は急速に真っ黒になっていてLMMのISO感度の高さに救われた写真である。北円堂も毎年期間限定で運慶作の有名な彫刻である無著像・世親像が公開されている。
撮影機材:LeicaMMonochrom(Typ246)+Heliar vintage line 50mm(M) f/3.5
興福寺の広い境内にあって、少し外れにあり、場所の分かりにくいところに聳え立っているのが、写真の興福寺三重塔である。北円堂と共に興福寺で最古の建造物の一つである。平安時代の建築様式を今に伝え、細身のシルエットも大変美しいものがある。
毎年7月7日の弁才天供のみ開帳され、僕も一度見に行ったことがある。興福寺といえばどうしても五重塔が印象深いが、歴史の古さからいえば圧倒的にこの三重塔が勝る。
撮影機材:LeicaMMonochrom(Typ246)+Heliar vintage line 50mm(M) f/3.5
写真は興福寺東金堂東側の屋根を見上げたシーンである。細かく張り巡らされた梁と肘木などの組み合わせが大変美しい。ライカのズマロン35ミリf/3.5レンズは逆光に弱いレンズであるが、レタッチすることで光を弱めに抑えることができた。幾何学的に配置された木材の美しさを感じる建造物である。現存しない西金堂も同じような造りであったのであろうか。
撮影機材:LeicaMMonochrom(Typ246)+Summaron 35mm f/3.5(M)
写真は夕刻の閉門後の興福寺東金堂である。正面の大きな木扉に嵌め込まれた釘隠しの整然とした並びが美しい。手前の二本の木柱についても、経年変化による木目の意匠に個性があり美しさを感じる。
撮影機材:LeicaMMonochrom(Typ246)+Heliar vintage line 50mm(M) f/3.5
再び興福寺境内へ。写真は興福寺東金堂と遠景に南円堂の風景。前景にある松の木と東金堂の重なりがいいと感じたシーンである。
撮影機材:LeicaMMonochrom(Typ246)+Summaron 35mm f/3.5(M)
興福寺の東金堂は726年に、五重塔は730年の建立とされている。しかし、この寺院は度々火災や天災に遭い、現在の東金堂は1415年、五重塔は以前の記事で紹介したように1426年に再建となっている。写真は東金堂の白壁の一部である。巨大な木柱は経年変化により、風格ある佇まいとなっている。東金堂の柱間は中央が広く、正面の一間が吹き放しで唐招提寺の金堂と共通点がある。二枚目の写真が東金堂正面の木柱である。
二枚目の写真:撮影機材:Sigma DP2 Merrill
興福寺南円堂は独特な形をした建造物である。興福寺のサイトにある説明によれば、813年に藤原冬嗣が父の内麻呂追善のために建立したと書かれている。現在の建造物は江戸時代のもので、創建以来4度目のものだそうである。手前に見える突き出た部分は拝所となている。内陣には本尊の不空羂索観音菩薩坐像を中心に、四天王立像、法相六祖坐像が安置されている。
撮影機材:LeicaMMonochrom(Typ246)+Summaron 35mm f/3.5(M)
興福寺五重塔は、興福寺のサイトからの引用であるが、以下のような説明がなされている。
興福寺の五重塔は、天平2年(730)興福寺の創建者である藤原不比等の娘光明皇后の発願で建立されました。その後5回の焼失・再建を経て、現在の塔は応永33年(1426)頃に再建されました。日本で2番目に高い塔で、古都奈良を象徴する塔です。
創建当初の高さは約45mであり、日本全国で巨大な木造の五重塔を比較してみると、現在に残る京都東寺の五重塔が高さ54.8mで最も大きく、興福寺の五重塔が50.1m、京都法観寺の五重塔(八坂の塔)が49mとなっている。その中にあって、この興福寺五重塔のシルエットは際立って美しいと感じる。経年変化の雰囲気も重厚感を増し、素晴らしい建造物と感じる。
hasselphoto201909.hatenablog.jp
撮影機材:LeicaMMonochrom(Typ246)+Summaron 35mm f/3.5(M)