前回の記事でCarl Zeiss Jena Sonnar 50mm f/1.5レンズの魅力について、レンズ構成や古いカメラ雑誌からの引用で辿ってみた。実際にこのレンズの魅力はモノクロームにおいて発揮されると感じる。写真は法隆寺西院伽藍に雨が滴り反射する歩廊の木材の板や石畳である。僕はこのシーンの陰影と白黒の階調が豊かだと感じる。黒はしっかりと黒いが細部が潰れない、反射光の白い部分は白飛びしない程度のバランスの取れた白だと思う。雨がモノクロームのシーンをさらに映えるものにしている。ライカMモノクロームとの相性も良い。ライツのクセノンレンズ50ミリもいいレンズであるが、こちらも負けていない。ベルテレとトロニエ博士の熾烈なレンズ争いは互角と言えるかもしれない。
hasselphoto201909.hatenablog.jp
撮影機材:LeicaMMonochrom(Typ246)+Carl Zeiss Jena Sonnar 50mm f/1.5(旧RFコンタックス)