このところいわゆるズマロン三半の愛称で呼ばれているLeitz Summaron 35mm f/3.5レンズを見直している。結構前にこのレンズを手に入れたものの、ズミクロン35ミリf/2の6枚玉やエルマー35ミリレンズなどを持ち出しているうちに、出番がなくあまり使わなくなっていたレンズであった。
しかし、先日東大寺や石上神宮で何枚か撮影した時の陰影ある写真が、良いイメージで頭の片隅に残像として残り、それ以降このレンズをメインに持ち出すようになった。撮影機材はいつものLMM(Typ246)で、ズマロン三半を装着するとそのスタイルも精悍そのもので粋な感じがする。
Leitz Summaron 35mm f/3.5は、スクリューマウントのものを含め4種類製造されている。所有のLeitz Summaron 35mm f/3.5レンズはM型後期のものである。中村信一さん著作の『新M型ライカのすべて』には、この後期型のレンズについて、以下のような記述がある。この書籍から引用してみた。
後期の(シリアルナンバー)150万台になると、ライカM2に対応するようにカムを変更している。しかし、その数は少なく、知られていない隠れた珍品レンズなのである。M2以降のモデルにセットすると、35mmのフレームが現れる。
鏡胴のスタイルも前期よりスッキリしたものとなっていて、赤い大きめの指標(レンズ用取付指標 Red dot)が付いている。ここからは、このレンズで撮影した写真を掲載する。
全ての写真の撮影機材:LeicaMMonochrom(Typ246)+Summaron 35mm(M) f/3.5