薬師寺の東西両塔を被写体に、ライカのレンズ撮り比べをしてみた。レンズは、Leitz Elmar 35mm f/3.5レンズとElmarit-C 40mm f/2.8レンズである。両レンズともに、3群4枚テッサー型という構成。上の写真がエルマー35ミリ、下の写真がエルマリートC40ミリのもの。5ミリの違いで東西両塔が40ミリではフルサイズでギリギリの構図となった。両方の写真ともモノクロームのトーンは同じ値で調整している。絞りもほぼ同じ設定である。似たような構成のレンズと言えども、黒色の締まり具合や階調、像のシャープさは、いずれもエルマー35ミリレンズが勝っていると感じた。画の柔らかさは、エルマリートC40ミリレンズの方があると感じる。この辺りは、好みの問題でもあるかもしれない。レンズの製造時期はエルマー35ミリレンズが1949年製(ノンコーティング)、エルマリートC40ミリレンズは1972年製(コーティングあり)である。製造時期が20年以上違うが、エルマー35ミリレンズの写りは素晴らしいと言わざるを得ない。また別のシーンでも試してみたいと思う。下は、レンズ構成図の引用画像である。引用記事は、PICCOLE BUGIE LEGATE AL MONDO LEITZである。