古都の名残を求めて

古都の名残を求めて

古都奈良の雰囲気の残る場所をフィルムやデジタルで記録したモノクローム写真のブログです。

入江泰吉旧居にて

The photographer's residence by Hiro .M on 500px.com

この写真は、以前に入江泰吉旧居にて撮影したもので500pxにアップしている。実際に訪れると、奈良の写真家入江泰吉さんが過ごされた書斎などがそのまま残されており、どういった書物を読まれていたのかなど、奈良が好きな僕にとっては、大変参考になる。古代万葉の世界をイメージした入江さんの写真はひたすら奈良を中心に様々な風景を撮られており、今まで多くの作品を見てきて刺激を受けている。

並河萬里さんもそうだが、二人に共通する写真への想いは、文化財の保存という視点である。この考えには、深く共感するものがある。僕が入江さんを敬愛してやまないのは、身近な風景を大切にし続けたという視点である。外国へ旅行して、海外の風景を撮りたいとたまに憧れはするのだが、それはやはり異世界の空間である。ふと気付けば身近なところにたくさんの被写体があり、そこに何かを見出したいというのが自分自身の写真への想いである。古都奈良への記憶、それを意識しながら写真を撮っていきたい。撮影機材は、LeicaM9+Leitz Elmar 35mm f/3.5である。