薬師寺南門を出て東へ向かってしばらく歩くと秋篠川に出るが、そこに至るまでの行程で写真のような土壁の経年変化を見ることができる。長年の風雨による傷みもさることながら、この亀裂や土壁の剥がれは長い歴史を感じさせる。肉眼では気付かない細部も写真に記録することによりはっきりと確認できる。写真という記録媒体の持つ利点だと思う。撮影機材にはライカのズマロン35mmf/3.5レンズを使っているが、後期のコーティングありのレンズのため、描写がくっきりしていて鮮明である。編集ソフトですこしコントラストを調整しているが、ライカMモノクロームとの相性はいい。