古都の名残を求めて

古都の名残を求めて

古都奈良の雰囲気の残る場所をフィルムやデジタルで記録したモノクローム写真のブログです。

薬師寺冠木門近くの土壁

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薬師寺冠木門近くの土壁

薬師寺から唐招提寺へ向かう途中に見られる土壁。この土壁は距離が長く、古都の名残を感じさせてくれる場所である。以前、この壁を調査している方々がおられた。もしかしたら近い将来、この壁を修築するのかもしれないと感じた。ヒビが入っている個所や、土壁自身が大きく剥がれてしまっているところ、人為的な線が引かれてしまっているところ、様々な表情を見せてくれている興味深い壁である。この経年変化も現在の奈良を表す進行形の一瞬間なんだと感じる。撮影機材は、ライカMモノクローム+Summilux 35mm f/1.4(2nd)レンズ。最近このレンズを使い出したが、とてもいい描写をすると感じている。基本50mmレンズが僕の好みだが、35mmはこういった距離のある被写体に向いている。ズマロン35㎜ f/3.5レンズとも違う柔らかい描写傾向であると思う。