古都の名残を求めて

古都の名残を求めて

古都奈良の雰囲気の残る場所をフィルムやデジタルで記録したモノクローム写真のブログです。

薬師寺東塔と一羽のカラス

薬師寺東塔から一羽のカラスが舞い降りてきた。ライカMモノクロームで東塔を撮影している時だった。三重塔のうち、第二層目の南向きの鬼瓦に止まっている一羽のカラスを確認し、面白いなと思って写真を数枚撮っていたところ、カラスが僕に気付いたのか、真っすぐ近くまで舞い降りてきた。そのスピードは速く、アッと思って撮った一枚である。カラスは頭も良いし、視力も大変優れていると感心してしまった。個人的には、カラスに対しては神聖なイメージを持っている。奈良時代に編纂が終わった『日本書紀』『古事記』ではカラスは神の使いとされ、八咫烏(ヤタガラス)として登場し、神武天皇の道案内をしたとか。この時、このカラスは撮影中のライカMモノクロームの真っ黒な筐体が気になったのであろうか。撮影機材は、ライカMモノクローム+Summilux50mm f/1.4 ASPH.。

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薬師寺東塔から舞い降りた一羽のカラス