古都の名残を求めて

古都の名残を求めて

古都奈良の雰囲気の残る場所をフィルムやデジタルで記録したモノクローム写真のブログです。

薬師寺東塔の裳階の美しさ

2009年に始まった、奈良時代建立の薬師寺東塔の大修理。現在はリニューアルを終え、一般公開されていて往時の姿を見ることができる。もともとは藤原京の本薬師寺にあった塔を運んできたという話もあるが、今も古都の名残を十分に感じることのできる貴重な三重塔である。奈良の他の寺院を見渡しても、これほど大きな三重塔は存在しない。なんといっても東塔の最大の魅力は、三つの巨大な裳階にある。写真は裳階部分を裏側から見た構図である。何本もの木材を美しく配置し、梁の役割を担わせている。この幾何学的な美しさに僕は魅了された。撮影機材は、ライカMモノクローム+Summicron 50mm f/2(2nd)である。最近、撮影機材にライカMモノクロームを導入したが、撮影時の露出が難しく白飛びしがちである。

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薬師寺東塔の裳階部分