古都の名残を求めて

古都の名残を求めて

古都奈良の雰囲気の残る場所をフィルムやデジタルで記録したモノクローム写真のブログです。

大雨の日の法隆寺境内

大雨の日の法隆寺境内

大雨の日の法隆寺境内を撮影。奥には五重塔や中門のほか、修学旅行生たちも見える。少しずつ法隆寺へも観光客や修学旅行生が戻ってきている。先日のクラウドファンディングでは2000万円目標のところ、最終的には1億5000万円集まったという。その昔、東大寺が南都焼打ちなどで二度焼失した時には、鎌倉時代には重源、江戸時代には公慶が精力的に全国を勧進にまわり、大仏や諸堂の再建にあたった。公慶は出開帳の方式を利用するなど、長い時間をかけて資金集めに奔走し工夫を重ねた。ネットを活用できなかったこういった時代の人々の想像を超える苦労と努力は賞賛に値すると思う。今でこそ、寺院の著名さや情報の早さが手伝い、約一か月半で資金が集まってしまうが、先人たちの長く果てしない苦労と勧進の旅を思うと、便利さとは何かとふと考えてしまう。

撮影機材:LeicaMMonochrom(Typ246)+Leitz Summicron 35mm f/2(2nd:6枚玉初期型)

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