古都の名残を求めて

古都の名残を求めて

古都奈良の雰囲気の残る場所をフィルムやデジタルで記録したモノクローム写真のブログです。

法隆寺南大門の巨大柱

法隆寺南大門の巨大柱

法隆寺南大門の巨大柱の一つ。大きな礎石に巨大な木柱が乗せられている。巨木の木目の美しさと礎石のアンバランスさが絶妙であると思う。背景は法隆寺の魅力の一つである土塀である。版築によって固められた大きく長い壁である。これだけの敷地を持つ寺院は全国見渡しても中々ないと思う。撮影機材は、LeicaMMonochrom(Typ246)+Leitz Elmarit-C 40mm f/2.8である。

LeicaMMonochrom(Typ246)は、使うほどにその素晴らしさを感じるカメラである。フィルム写真のネガのように、記録された白と黒の情報は大変多く、レタッチソフトで編集していくと、隠れた色情報や階調が鮮やかに浮かび出てくる。二枚目の写真はRAW現像を全くしていない、取ったままの画像である。一枚目の写真と比べると、特に黒の階調の豊かさはこのカメラならではの美しさがある。フィルムのネガから印画紙への手焼きで例えると、0号や5号フィルタを使いながら手焼きを重ねていく過程で、白または黒の情報がどんどん浮かび上がってくるような感覚である。ライカならではのカメラづくりというのであろうか、ライカだからこそのモノクローム専用機なのだと思う。さらに古都の寺院の場合、僕は特に古木の表現に向ているカメラだと感じている。

法隆寺南大門の巨大柱(レタッチ前のオリジナル)

人気ブログランキング