古都の名残を求めて

古都の名残を求めて

古都奈良の雰囲気の残る場所をフィルムやデジタルで記録したモノクローム写真のブログです。

興福寺北円堂の公開

今年5月に一般公開された興福寺北円堂が,再び10月17日(木)から国宝の仏像とともに一般公開が始まる。北円堂と同時に南円堂も公開されることは中々ない機会だと思う。北円堂は、興福寺創建者藤原不比等の一周忌にあたる養老5年(721)に、元明太上天皇と元正天皇が長屋王に命じて建立させた。治承4年(1180)の被災後、承元4年(1210)頃に再建され、興福寺の中では最も古くから残る建造物の一つである。八角堂のシルエットの美しさと落ち着いた佇まいが古都の名残を感じさせる。5月の公開時もそうだったが、仏師運慶作の無著像・世親像が今回も公開され、内陣の独特な美しさを堪能できる。ちなみに無著像・世親像の祖師像は再建された興福寺中金堂の法相柱にも描かれている。写真は興福寺北円堂の側面の古材を撮影したものである。撮影機材は、Sigma DP2Merrill。

f:id:hasselblaphoto19:20210308234519j:plain

興福寺北円堂の古材