奈良公園の鹿たちは、1000年以上前に祖先から分岐し、独自の遺伝子型を保持しているという。以下に記事のリンクを載せた福島大学のこの研究は大変興味深い。奈良公園~飛火野~若草山と広域にわたって生息する奈良の鹿たち。彼らは臆することなく人間に近寄り、鹿せんべいを待っている。面白いことに鹿せんべいを買う行為をしっかり見ていて、買った瞬間からその人たちに近寄っていく。以下のリンクの記事の引用から、『狩猟や開拓によって多くのシカ集団が消滅する中で、奈良のシカだけが春日大社の「神の使い」「神鹿(しんろく)」として春日大社周辺で人間の手によって手厚く保護され、その結果、他のシカ集団と交流がないまま独自の遺伝子型を持つ系統として維持されてきたとみている。』と考察している。確かに奈良公園の鹿たちは、交通事故を除けば、外敵がいるわけでなく、奈良の鹿愛護会をはじめ、人間たちに手厚く保護されている。彼らは独自の発達を遂げた鹿というこの記事には大変納得できるものがある。
撮影機材:LeicaMMonochrom(Typ246)+Heliar vintage line 50mm(M) f/3.5