古都の名残を求めて

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古都奈良の雰囲気の残る場所をフィルムやデジタルで記録したモノクローム写真のブログです。

国内最大の円墳から驚きの発見!

昨日、奈良市の富雄丸山古墳で発見された類例のない盾形の銅鏡と蛇行剣と呼ばれる鉄剣が全国的なニュースとして流れた。僕もこの発見には、大変驚くとともに、さらに古墳への興味を誘った内容であった。以下、毎日新聞のニュースからの一部引用である。

奈良市にある国内最大の円墳、富雄丸山古墳(4世紀後半、直径109メートル)の未盗掘の埋葬施設から、過去に類例のない盾形の銅鏡(長さ64センチ、幅約31センチ)と蛇行剣と呼ばれる鉄剣(全長237センチ、幅約6センチ)が出土した。

mainichi.jp

以前このブログでも紹介した、三角縁神獣鏡など銅鏡34面が一挙に見つかった未盗掘の黒塚古墳(天理市)を超えるようなビッグニュースであった。今回のニュースの衝撃は、石棺内に2名の被葬者が東枕で埋葬されていた藤ノ木古墳の発見(昭和63年・1988年)以来の大きなものであった。斑鳩に眠る二人の貴公子については、いまだに謎のままであるが、この時同時に見つかった夥しい量の副葬品も併せて大変な発見であった。今回見つかった蛇行剣については、それまで最長とされていた中小田第2号古墳(広島市)の蛇行剣(115センチ)より2倍以上の長さで、最古にして最大のものであることが分かっている。しかもこの蛇行剣のグリップ部分は、藤ノ木古墳で出土した大刀のグリップ部分と形がよく似ている。

この盾形銅鏡と鉄剣は昨年12月、富雄丸山古墳北東側に方形に突き出した「造り出し」内部の埋葬施設「粘土槨(かく)」から重なるように出土したという。円墳の被葬者も相当な人物と思われるが、造り出しに埋葬された人物はその腹心の部下なのであろうか。いずれにせよ重要な関わりのある人物に違いないと思う。まだ富雄丸山古墳の木棺部分の発掘が終わっていないので、さらなる発見に期待したい。謎の多いヤマト政権の全貌を少しでも紐解く手掛かりになればと思う。

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