古都の名残を求めて

古都の名残を求めて

古都奈良の雰囲気の残る場所をフィルムやデジタルで記録したモノクローム写真のブログです。

久々に興福寺へ

興福寺中金堂にて

久々に興福寺へ訪れた。随分とここへは行ってなかったと思う。写真中央の新築同様の中金堂や手前の東金堂などこの寺院も見どころは多い。

有名な三面六臂の阿修羅像は、この寺院の国宝館で見ることができる。よく他県へ展示会のため出張(笑)に行かれている興福寺阿修羅像。この仏像は『八部衆』シリーズの一つである。像高 153.4cmで、釈迦を守護する神とされている。

その他、国宝館で僕が素晴らしいと感じる仏像が、もと山田寺の銅造仏頭である。685年に、天武天皇が亡き蘇我倉山田石川麻呂のために造った飛鳥の山田寺本尊像の頭部である。この仏頭は室町時代に被災し、頭部だけが残り、今の興福寺東金堂の本尊台座に納められ、昭和12年(1937)に発見されたという。この経緯を見る限り、数奇な運命を辿り奇跡的に美しい形で保管された仏様だと思う。白鳳期の作品とはっきり分かっていて、表情は明らかに天平期の仏像とは違い、瑞々しく凛々しい顔をされている。顔には被災した焼け跡が見られ傷ましい。参考記事は以下の興福寺のサイトである。

撮影機材:LeicaMMonochrom(Typ246)+Summaron 35mm f/3.5(M)

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