古都の名残を求めて

古都の名残を求めて

古都奈良の雰囲気の残る場所をフィルムやデジタルで記録したモノクローム写真のブログです。

「40mm」という画角を考える(その2)

松の葉と法隆寺回廊

この写真は、法隆寺回廊をバックに撮影した松の葉である。奥にある連子窓の薄っすらとした採光が印象的なシーンであった。撮影機材は、ライカMMonochrom(Typ246)+Leitz Elmarit-C 40mm f/2.8レンズである。最近は40mmという画角が撮影において心地よくなっている。コシナから発売された40mm f/2.8レンズの影響もあって、このレンズと画角と開放値が同じElmarit-C 40mm f/2.8レンズに対し、より親近感を持って撮影できるようになった。

コシナからは既にVMマウントの40mmレンズがいくつか発売されている。

  • NOKTON classic 40mm F1.4 レンズ構成:6群7枚 最短撮影距離は0.7m
  • NOKTON 40mm F1.2 Aspherical レンズ構成:6群8枚 最短撮影距離は0.5m
  • HELIAR 40mm F2.8 Aspherical レンズ構成:3群5枚 最短撮影距離は0.7m
  • HELIAR 40mm F2.8 Aspherical(L39) レンズ構成:3群5枚 最短撮影距離は0.7m

その他、コシナからHELIAR 40mm F2.8の沈胴式のレンズが発売されていたが、これは結構前のものである。VM-E Close Focus Adapterと組み合わせて使うことを目的とした専用設計のレンズであり、レンズ本体にはヘリコイドを持たず、ピント合わせはVM-E Close Focus Adapterのヘリコイドリングの操作により行うというものである。Sony α7などEマウントボディーに最適化された最新の光学設計であった。

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一方、ライカやミノルタのレンズとしては、

  • Leitz Summicron-C 40mm f/2 レンズ構成:4群6枚 最短撮影距離は0.8m
  • MINOLTA M-ROKKOR 40mm f/2 レンズ構成:4群6枚 最短撮影距離は0.8m
  • Elmarit-C 40mm f/2.8 レンズ構成:3群4枚 最短撮影距離は0.8m

という三種類しかない。しかもElmarit-C 40mm f/2.8レンズはもともと市販されていないレンズであるので、流通量も少ないし、当初欠陥商品とされたものである。事実上、ズミクロンとロッコールレンズの二本である。

以下の参考記事をリンクしておく。この記事では、40mmは自然な視野というパースで楽しめるとしている。その他、リコーイメージングの新しいコンパクトデジタルカメラ「GR IIIx」が35mm判換算で焦点距離40mm相当の準標準レンズを採用したことも興味深い。

kakakumag.com

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