古都の名残を求めて

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古都奈良の雰囲気の残る場所をフィルムやデジタルで記録したモノクローム写真のブログです。

薬師寺東塔の古材(その4:古代釘)

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薬師寺東塔に使われた古代釘

薬師寺東塔の古材、今回の展示は古代釘である。1000年以上も錆びない釘というのは、そうあるものではない。どこにその秘密が隠されているのか。以下は、薬師寺西塔再建を支えた「千年の釘」というサイトの記事からの引用である。

世界最古の木造建築である法隆寺。ここで使われていた釘は一千年余も経過した現在でも十二分にその役目を果たしていたという。

ところが現在の高炉から作られた釘は30年も経過すれば錆びて原形を留めないほど朽ち果ててしまう。

古代の釘は、砂鉄を炭で還元して造った不純物の極めて少ない純鉄を鍛造して釘に仕上げているので銹(さび)も表面だけで中に侵食していくことが極力少ないため千年以上の長きにわたりその役目を果たすことが出来るのだという。

釘一つとっても先人たちの匠の技には素晴らしいものがある。現代にも通じるような古都奈良の人々の知恵と技術をこの展示では大いに感じ勉強になった。撮影機材:LeicaMMonochrom(Typ246)+Jupiter-8 50mm f/2である。

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