古都の名残を求めて

古都の名残を求めて

古都奈良の雰囲気の残る場所をフィルムやデジタルで記録したモノクローム写真のブログです。

薬師寺に咲く白牡丹

薬師寺境内には、多くの春牡丹が4月~5月にかけて咲いている。春牡丹は一般的な品種で、春と秋に花をつける二季咲きの寒牡丹や冬牡丹(1月~2月に開花する)などの種類がある。著名な白居易の『長恨歌』で登場する楊貴妃は、玄宗皇帝の寵愛を受けたことで有名であるが、彼女が好きな花が「牡丹」であったらしい。『源氏物語』に登場する桐壺帝と桐壺更衣の物語は、この白居易の『長恨歌』をふまえて構想されていることは、よく知られていることである。写真の白牡丹は薬師寺境内の拝観受付の近くに咲いていて、側に寄って写真を撮ることはできなかった。したがって少し距離感がある。牡丹の中でもこの白い牡丹は透き通るような美しさを持っている。そろそろ枯れ落ちてしまう時期になってしまった。撮影機材は、ライカMモノクローム+Summicron 50mm f/2(2nd)。

f:id:hasselblaphoto19:20210502162937j:plain

薬師寺境内に咲く白牡丹