古都の名残を求めて

古都の名残を求めて

古都奈良の雰囲気の残る場所をフィルムやデジタルで記録したモノクローム写真のブログです。

上半期ふりかえり2025:ライカのカメラ編

今週のお題「上半期ふりかえり2025」で記事を書いてみる。以前の記事にも書いたように、所有しているライカMMonochrom(Typ246)というモノクローム写真専用機を購入してまる4年が経った。このカメラを使い始めてから自分なりに一つの節目を迎えたと感じている。最近では、このカメラにライカレンズの元祖とも言えるLeitz Elmar 50mm f/3.5レンズを付けて写真を撮っていて、少し初心に帰るような気持ちで撮影を楽しんでいる。

Leica LMM(Typ246)+Leica Elmar 50mm f/3.5レンズ

また最近になってFUJIFILM X-E1というコンパクトでありながら、今となっては古いが「X-Trans CMOSセンサー」を備えた実によくできているカメラに出会え、気持ちがこちらに惹かれていることも事実である。ライカのレンズは最近高騰し過ぎていて、なかなか以前のようにサッと購入することが難しくなっている。それに加え、デジタルライカもM10、M11と進化して画素数が大変多くなり、自分にとってはオーバースペックに感じるようになった。さらに価格も新品で100万円を超え、中古でも50万円以上となっている。いずれもインフレ(笑)と自分では感じられ、価格に見合うカメラとはあまり思えなくなってきた。

ライカにおける昔からのブランド力は認める。またライカには宝飾類と同じような高級なものというステイタスもある。これはこれでいいと思うのだが、写真を撮るという行為の中で、それほど高価なカメラがいるのだろうかとも感じる。そんな中出会ったFUJIFILM X-E1は、まさに自分のこれまでのライカに対する固定観念を覆しつつある。あの小さな筐体に、写真を撮るというツールとしての十分過ぎる機能が詰まっている。

FUJIFILM X-E1を始め、富士フィルムのカメラには、画像のアスペクト比がいくつか選べるようになっていて、この中で僕のお気に入りは「1:1」である。まるでハッセルブラッドをデジタルで撮っているような感じである。このカメラに所有しているライカやコンタックスのレンズをアダプターを介して写せるところが良い。まだ持っていないが、いずれはフジノンレンズも使ってみたいと思っている。

法隆寺の境内にて(世界遺産登録の石碑)

撮影機材:FUJIFILM X-E1+Carl Zeiss Tessar 28mm f/8

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4年間使ってみて:LeicaMMonochrom(Typ246)の魅力と使い心地

LMM(Typ246)+カプラー+ContaxRFのゾナーレンズ

ライカMMonochrom(Typ246)というモノクロ専用機を使い始めて、先月でまる4年となった。この間、SIGMA DP2 MerrillというSIGMA社のカメラ以外は、ほとんどこのカメラで撮影をしてきた。普段からカラー写真にあまり興味がない自分にとっては、このカメラは自分が撮りたい写真をしっかりと撮れるベストな機材だと感じる。

なぜライカのカメラを使うのかといえば、ライカのレンズを使って撮影したいからである。日本には昔から素晴らしいカメラメーカーが存在するが、いずれもライカのレンズを超える表現のできるレンズを生み出せるメーカーはないと思う。特にモノクローム写真で撮影する際に感じる空気感、臨場感は秀逸である。またライカのレンズの悪いところは、このレンズで写してみたら一体どんな感じになるだろうと次々と誘惑され、ほしくなるところである(笑)

ライカMMonochrom(Typ246)に出会って本当に写真を撮ることに前向きになれたと思う。過去にはNikonやCanonの一眼レフ、初代Sonyα7というミラーレス機も使った。いずれも撮るだけで、何かこういった写真を撮りたいといったものがあったわけではなかった。しかしライカM8、M9、MM(Typ246)と使っているうちに、古都奈良をテーマにしようと思い始め、またライカレンズの素晴らしい描写に魅了されるうちに、モノクロームで古都奈良を記録する楽しみを感じることができ、集中できるようになってきた。僕には独自のストーリーがあって、今の奈良を撮るということに主眼を置いている。奈良の比較としての京都の撮影もたまにすることがあるが、メインテーマは古都奈良の記憶・記録である。

興福寺東金堂の風鐸(背景は現在修理中の興福寺五重塔の素屋根)
LMM(Typ246)+Leitz Summarit 50mm f/1.5

今後、カメラはライカMMonochrom(Typ246)でなくてもいいと思っている。ライカのカメラは堅牢で、壊れることはほとんどない。またレンジファインダーの利点も自分ではしっかりと理解しているつもりである。ただ他のカメラでライカのレンズ群をうまく表現できるカメラがあれば、それを使ってもいいかなと思っている。今ではRAW現像すれば、カラーをモノクロームに簡単に変換することができる。またモノクローム専用の優れたソフトも多い。富士フィルムの持つフィルムシミュレーションも一度は使ってみたいと思っている。

こう考える理由として、最近のデジタルライカM型のカメラの高騰ぶりに辟易していることが挙げられる。100万円近くも出して、デジタルカメラを買うべきなのか躊躇する。またフィルムのさらなる高騰も、ライカをはじめとしたフィルムカメラの意味合いを薄くしつつあると思う。今使っているカメラを別のライカカメラに買い替えるとなると相当悩んでしまうが、写真を撮ること、記録をしていくことにそこまでお金をかけなくてもいいのかなと感じている。ただライカのレンズは素晴らしい。これは譲れないというか自分の中では絶対的な存在である。色々な形でこのレンズを活かせていけたらいいのではと思う。もちろん戦前から戦後すぐにかけてのContaxRFレンズも僕のお気に入りで、カプラーを介してライカのレンズ同様使っていけたらと思う。この記事がレビューとなっているかどうか分からないが、4年間使ってみてのレビューとした。

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Leitz Summarレンズで京都を撮る(その5)

Leitz Summarレンズで京都の河川を撮る(その5)

Leitz Summarレンズで京都の河川を撮る(その5)

かつての京都は山背国(山城国)とよばれ、大和国との交通もさかんであった。この川も両国の物流を大いに担ったであろうと思われる大きな河川である。この場所は古都の名残を感じさせる。この日は曇り空でモノクローム写真の撮影日和であった。少し絞って撮影したSummar 50mm f/2の写りもなかなか良いと思う。

撮影機材:LeicaMMonochrom(Typ246)+Leitz Summar 50mm f/2

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Leitz Summarレンズで京都を撮る(その4)

Leitz Summarレンズで京都を撮る(その4)

Leitz Summar 50mm レンズで京都を撮影。京都には各地に多くの神社が点在している。写真も町中にある何でもない小さな神社を撮影したものである。鳥居越しに移した雑居ビル。そのビルとの間に独特な空気を感じた。ライツのオールドレンズには、湿り気というか空気感を感じる。ビシッとシャープに写りすぎる現代のレンズにはこういった空気を感じることは難しい。フィルムのプリントでも表現されるようなこの独特な雰囲気がモノクローム写真にはよく合っていると思う。

撮影機材:LeicaMMonochrom(Typ246)+Leitz Summar 50mm f/2

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Leitz Summarレンズで京都を撮る(その3)

Leitz Summarレンズで京都を撮る(その3)

京都にも古都奈良と同じような廃寺の痕跡が残されている。写真もその一つである。今は住宅街の中にひっそりと佇んでいる何でもない礎石だが、かつてここに大きな木柱が建っていて、巨大な寺院を支えていたのであろう。当時の栄華を僕は3D的にあれこれと想像してしまう。滅びの美というのであろうか、この場所に儚さを感じてしまう。

撮影機材:LeicaMMonochrom(Typ246)+Leitz Summar 50mm f/2

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Leitz Summarレンズで京都を撮る(その2)

Summarレンズで撮る京都(その2)

桜が満開の時期が過ぎつつある。少しずつ青葉が顔を出している桜の木々を見かけるようになった。例年より少し寒さを感じる4月上旬。京都で撮影した桜も美しく、何でもない街並みに彩を添えていた。オールドレンズの代表である、Summar50mmレンズは、Summaritレンズなどと同様にぐるぐるボケで有名なレンズでもある。このボケ具合もモノクローム写真には表現の面白さを添えていると感じる。

撮影機材:LeicaMMonochrom(Typ246)+Leitz Summar 50mm f/2

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Leitz Summarレンズで京都を撮る(その1)

Summarレンズで京都を撮る(その1)

久々に京都を撮影した。古都奈良の雰囲気とは全く違う、新旧混在の京都の街並み。僕は京都については、古都の名残というよりは新しいものと古いものが極端に混在したカオスな街だといつも感じる。学生も多く、観光地向けのホテルが次々と新しく建設され、海外からの投資も増える。一方で旧来の京都の歴史的な街並みがその中に毅然と残っている姿もまた興味深いところである。そういった部分も京都撮影の面白さであると思う。ここからはしばらく以下の撮影機材で撮るシリーズとなる。

撮影機材:LeicaMMonochrom(Typ246)+Leitz Summar 50mm f/2

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法隆寺中門の大斗と肘木

法隆寺中門の組物と大斗

写真は法隆寺中門内の天井の組物を写したものである。いくつもの木材を組み合わせた複雑な構造をしている。中央の大斗とそれを掴むように支えている斗や肘木の構造が見事である。CADが無かった時代に古代の人たちが考え出した建造物を支える構造の知恵には感服するしかない。

撮影機材:LeicaMMonochrom(Typ246)+Leitz Summar 50mm f/2

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新たな歴史の扉:春日古墳からのメッセージ

法隆寺境内にて西大門に向かって撮影

撮影機材:LeicaMMonochrom(Typ246)+Leitz Summar 50mm f/2

法隆寺の近くにはいくつかの古墳が存在する。その中にあって最も知られているのは、藤ノ木古墳である。今回記事にするのは、藤ノ木古墳よりさらに法隆寺近い位置にある春日古墳である。一枚目の写真中央奥に写っている西大門のさらに奥に位置している大きな木が盛り上がって見えるところが春日古墳である。円墳の上に巨大な木々が立っているため、相当大きくこの古墳が見えている。約30mの円墳であるが、長らく私有地にあったため、ほとんど解明さていない、未盗掘と言われている古墳である。

つい最近のニュースで、この春日古墳を含んだ敷地が、斑鳩町の公有地になることになったという内容を聞き僕は大変驚いた。ずっと個人の敷地にあるため、この古墳をはじめ、ここにある旧家の保存が難しいと思っていたからであった。しかし、町が購入すると決まったことで、旧家の保存と春日古墳の発掘のきっかけができたことになる。詳細はニュースを参考にしてほしいが、春日古墳は藤ノ木古墳より法隆寺または、古代にあったとされる斑鳩宮に近いところにある。推測では、上宮王家の誰かが葬られたことは間違いないと思われ、藤ノ木古墳と同じような発見があるかもしれない。既にミューオンという宇宙線による古墳内部の調査は済んでいて、内部に大きな空洞があることが分かっている。あとは石棺が見つかれば、藤ノ木古墳と同じようなプロセスで発掘が進むと思われる。いつになるのか未定であるが、上宮王家に関して新しい歴史の見解が生まれそうなことをとても楽しみにしている。

mainichi.jp

www.sankei.com

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Leitz Summar 50mm f/2レンズで撮る法隆寺歩廊

ズマール50mmレンズで撮影した法隆寺西院伽藍

撮影機材:LeicaMMonochrom(Typ246)+Leitz Summar 50mm f/2

先日、Leitz Summar 50mm f/2レンズで法隆寺西院伽藍を撮影した。開放での写りを試したくて、歩廊のいくつかの場所で撮影をしてみた。アウトフォーカスの写り具合を見るには、巨大な木柱を被写体にするのが分かりやすいと感じる。

開放値がf/2ということもあり、クセノン50ミリレンズやズマリット50ミリレンズに比べると少し写りに差異を感じる。画像の柔らかさというか、歩廊の奥行への表現は溶けていくようなふわっとした印象がありとても良いと感じる。また手前の木目の表現も美しく、古刹に似合うレンズだと感じた。

ズマリット50mmレンズで撮影した法隆寺西院伽藍

撮影機材:LeicaMMonochrom(Typ246)+Leitz Summarit 50mm f/1.5

二枚目はLeitz Summarit 50mm f/1.5レンズで撮影した写真である。開放値がf/1.5ということもあり、奥行きはよりボケていて、輪郭がはっきりとしないのは当然である。ただし光の具合の違いはあるにせよ、ズマールレンズについては、前景の描写を含めトータルで優れているように感じた。ズマールレンズはこれからもまだまだ使ってみたくなるレンズである。

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