古都の名残を求めて

古都の名残を求めて

古都奈良の雰囲気の残る場所をフィルムやデジタルで記録したモノクローム写真のブログです。

雷丘近くの万葉歌碑

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雷丘付近の万葉歌碑

甘樫丘から大官大寺跡へは歩いて約20分ほどで行ける。その途中に雷丘(いかづちのおか)がある。『日本書紀』や『日本霊異記』に雄略天皇にまつわる逸話が残されている本当に小さな丘という感じの場所である。さらに少し歩くと写真のような万葉歌碑が置かれている。

『大君(おほきみ)は 神にしませば 天雲の 雷(いかづち)の上に 廬(いほ)りせるかも』

という柿本人麻呂が詠んだ歌が刻まれている。この歌の意は「大君は神でいらっしゃるので天雲の中にいる雷の上に仮の宮殿をお造りになっていらっしゃることだ」というものである。天皇への讃歌という印象を受ける。写真の奥には大和三山の一つである畝傍山が望め、この和歌のイメージによく合っていると感じた。撮影機材は、LeicaMMonochrom(Typ246)+Summilux 35mm f/1.4(2nd)である。

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甘樫丘から香具山への道

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香具山を望む遠景

甘樫丘から大官大寺跡へ向かう途中で撮影。「あすか夢の楽市(農産物直売所)」付近から香具山(天香具山)を望む。奈良らしい風景が続くところ。撮影機材は、LeicaMMonochrom(Typ246)+Summilux 35mm f/1.4(2nd)である。

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甘樫丘に置かれた万葉歌碑

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甘樫丘に置かれた万葉歌碑

甘樫丘の中腹に置かれた万葉歌碑。詠み手の志貴皇子は天智天皇の皇子であった。万葉集には、志貴皇子の歌が6首載せられている。そのうちの一つがこの歌碑のもので、「采女の袖吹きかへす明日香風 京都(みやこ)を遠み いたづらに吹く」と刻まれている。和歌の意は「采女の袖を吹き返した明日香風は、都が遠のいたので、今はただむなしく吹いている」というものである。万葉集「巻一」にあるこの歌は、飛鳥浄御原宮から藤原京への遷都の後に詠まれたとされる。遷都後の寂しさが漂う名歌であると思う。揮毫者は万葉集研究に生涯をささげた犬養孝氏である。撮影機材は、LeicaMMonochrom(Typ246)+Summilux 35mm f/1.4(2nd)である。

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甘樫丘からの遠景(その3)

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甘樫丘からの遠景(東側)

甘樫丘から見た東側の遠景。御破裂山(ごはれつやま)や多武峰へと続く風景。御破裂山は、談山神社を南山麓に擁し、「天下に事変あれば事前にこれを察知し鳴動する」と伝えられる山である。撮影機材は、LeicaMMonochrom(Typ246)+Summilux 35mm f/1.4(2nd)である。

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甘樫丘からの遠景(その2)

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甘樫丘から耳成山と香具山を望む

甘樫丘からは、大和三山を全て見渡すことができる。同時に往時の藤原京を一望することができたはずである。まさに藤原万葉の世界を堪能することができる最適な場所でもある。写真には、中央に耳成山が、右手には木に少し隠れているが、横長の香具山。左手には飛鳥川が望める。甘樫丘を下っていく途中に万葉歌碑が存在する。これは、万葉集研究に生涯をささげ「万葉風土学」を確立し、広く万葉集を広めた犬養孝氏の尽力によるものである。甘樫丘のある明日香村をはじめ、橿原市のあちこちに万葉歌碑が存在しているのも、犬養氏の功績である。

同じような位置から以前撮影した桜の季節の甘樫丘の写真も載せておく。春の甘樫丘も美しい。

撮影機材は、Nikon D700+Nikkor 16-35mm f/4。約8年前の撮影であった。

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甘樫丘からの遠景(その1)

Happy New Year 2022!! by Hiro .M on 500px.com

明けましておめでとうございます。写真は甘樫丘からの遠景。中央に見えるのは大和三山の一つである畝傍山。その奥には二上山が伺える。かつて栄えた藤原京をこの丘からは一望できる。古都奈良の名残を感じさせる素晴らしい眺め。本年もよろしくお願いします。撮影機材:LeicaMMonochrom(Typ246)+Summilux 35mm f/1.4(2nd)である。このレンズは、少し絞った時のくっきりした描写もなかなか良い。この写真は500pxに投稿しました。

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本薬師寺東塔跡の礎石群(その2)

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本薬師寺東塔跡の礎石群(その2)

本薬師寺東塔跡のシリーズの続き。今は礎石しか残されていないが、礎石の上に巨大な木材を載せ、ズレないような工夫がこの礎石の加工跡に見て取れる。先人たちの技術力の高さに感心してしまう。撮影機材は、LeicaMMonochrom(Typ246)+NOKTON Vintage Line 50mm f/1.5である。

早いもので、今年もあとわずかとなってしまった。このブログを訪れた方々、ありがとうございました。では、よいお年を。

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本薬師寺東塔跡の礎石群(その1)

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本薬師寺東塔跡の礎石群(その1)

本薬師寺東塔跡の礎石群の一つ。全部で12個ほどの礎石がこの周辺に並んでいる。いずれも人の手で加工されている痕跡が残っている。現在の西ノ京の薬師寺東塔の原型がこの場所に建っていたかと思うと、時間の大きな流れと歴史を感じる。この場所に建つと、往時の本薬師寺東塔が実際建っていたイメージが湧くと同時に、先人たちが大和三山を最上層から俯瞰できたであろうということが想像できる。撮影機材は、LeicaMMonochrom(Typ246)+Summilux 35mm f/1.4(2nd)である。
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本薬師寺跡から畝傍山を望む

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本薬師寺跡から見た畝山

本薬師寺の東塔跡から畝山を望む。この日は雲の広がりがいい感じであった。畝傍山は、耳成山、天香具山とともに、藤原京を守護する大和三山の一つであった。撮影機材は、LeicaMMonochrom(Typ246)+Summilux 35mm f/1.4(2nd)である。藤原京に関しては、過去の記事も参考にしていただければと思う。

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hasselphoto201909.hatenablog.jp