古都の名残を求めて

古都の名残を求めて

古都奈良の雰囲気の残る場所をフィルムやデジタルで記録したモノクローム写真のブログです。

薬師寺薬師如来本尊像の台座(玄武編)

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薬師寺の薬師如来本尊像の台座(玄武編)

この写真も薬師寺の薬師如来本尊像の台座の反対側である。こちらには、北の神である「玄武」が描写されている。「玄武」は北方を守護する水神のことである。古代日本の都であった藤原京や平城京には、必ず四神が祀られていた。北は「玄武」、南は「朱雀」、西は「白虎」、東は「青龍」であった。藤原京はこれに大和三山が加わりより神聖なイメージがある。奈良県明日香村にあるキトラ古墳の石室内の北側壁にも「玄武」が描かれている。僕自身、キトラ古墳の「朱雀」を見に行ったことがある。撮影機材は、LeicaMMonochrom(Typ246)+Elmarit-C 40mm f/2.8。

薬師寺薬師如来本尊像の台座の意匠

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薬師寺の薬師如来本尊像の台座

薬師寺薬師如来本尊像の台座の意匠。この写真は東僧房に展示されているレプリカを撮影したもの。奈良時代における世界の文様が集約されており、インドの力神や中国の四方四神などまさにシルクロードを経由して国際的な文化や文物がもたらされたグローバルな寺院といえる。撮影機材は、LeicaMMonochrom(Typ246)+Elmarit-C 40mm f/2.8。

薬師寺東院堂前の東側回廊

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薬師寺東院堂前の東側回廊

薬師寺の伽藍配置は「薬師寺式」とよばれ、塔が二つと金堂、講堂を基本として成り立っている。原点とされる「飛鳥寺式」では、塔は仏舎利を納めていることから寺院の中心であったが、次第に塔よりも金堂がメインホールとなり、塔は装飾的な存在となっていく。薬師寺では二つの塔と金堂を取り囲むように回廊が造られている。その距離は歩いてみると結構長く、しかも法隆寺のような単廊ではなく複廊の構造となっているため巨大な迷路のようである。綺麗に舗装された石畳は、モノクロームでは雨の日がその反射が美しく白色が映える。撮影機材は、ライカMモノクローム+Leitz Elmarit 40mm f/2.8レンズである。

龍王社付近から見た薬師寺西塔

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龍王社付近から見た薬師寺西塔

右手に見えているのは薬師寺東院堂。そのすぐ隣に龍王社がある。そこから薬師寺西塔を見た遠景。雨の日の撮影のため、西塔が少しだけ霞んで見えている。撮影機材は、ライカMモノクローム+Leitz Elmarit 40mm f/2.8レンズ。

薬師寺東院堂から見た東側回廊

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薬師寺東院堂から見た東側回廊

大雨の日に薬師寺東院堂で雨の止むを待っていたが、なかなか止みそうもなく、間もなく閉館時間になりそうだったので、外へ出て目の前の東塔が奥に控える東側回廊の写真を撮った。雨粒がはっきり見えるほどこの日の雨は激しく、かえってモノクローム写真に映えている気がした。40㎜の構図の広さが、ちょうど回廊を捉えるのにいい距離感であった。ズボンはびしょ濡れになってしまったこの日の撮影だった。撮影機材は、ライカMモノクローム+Leitz Elmarit 40mm f/2.8レンズ。

大雨の日の薬師寺中門

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大雨の日の薬師寺中門

大雨の中、薬師寺中門を撮影。石階段の下から南門が入るように撮ってみた。滴る雨の量が半端なく、激しく石階段を打ち付けて水しぶきをあげている様子が分かる。真夏の日の薬師寺のワンシーン。撮影機材は、今回もライカMモノクローム+Leitz Elmarit 40mm f/2.8レンズ。

Leica M MonochromとLeitz Elmarit 40mm f/2.8レンズ

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Leica M MonochromとLeitz Elmarit 40mm f/2.8レンズ

このところ、Leica M MonochromとLeitz Elmarit 40mm f/2.8レンズで撮影をしている。レンズ構成がElmarit 35mm f/3.5とよく似た構成のこのレンズのボケ味や描写のシャープ過ぎないところが良いと思っている。雨のシーンを主に撮影してみたが、薬師寺の礎石など、雨の反射を撮るシーンでは、なかなか質感のある描写をする。Leitz Elmarit 40mm f/2.8レンズは、ライカとミノルタの提携によるレンジファインダーカメラ、ライカCL(CL=Compact Leica、コンパクトライカの略称)を日本で生産することになった過程で(日本国内では、このカメラに日本製のレンズをつけてミノルタが「ライツミノルタCL」(Leitz Minolta CL)の商品名で販売)、付属レンズの販売第一候補であったにも関わらず、その存在をかき消されてしまった。ミノルタとの提携の中で、Summicron 40mm f/2レンズがそれにとって替わった。f/2.8という明るさの問題や、レンズ構成の見直しなどで改変されてしまった不運なレンズだと感じる。詳しくは過去の僕の記事に載せている

この記事の写真には、Leica M MonochromとLeitz Elmarit 40mm f/2.8レンズのほか、僕が敬愛する写真家並河萬里(なみかわばんり)さんの『白鳳の光 薬師寺』という写真集が写っている。彼の有名な作品には『シルクロード』『仏陀巡礼』『イスファハン』などがある。最近になってアフガニスタンの政権を掌握したタリバン政権が、前回政権を握った時に破壊したバーミヤン遺跡の石仏群の貴重な写真もフィルム作品で残されている。並河さんが残したフイルム作品には、戦争や災害、観光地化など、様々の破壊から生き残ってきた文化遺産が力強く残されている。僕は、並河さんが撮られた嵐の前の暗雲漂う中の薬師寺西塔の写真作品が最も好きである。あのような写真をいつか撮りたいといつも思っている。

雨の日の槿

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薬師寺境内の槿

雨の日の薬師寺境内はひっそりとしている。北側の入口にあたる與樂門をくぐり、受付を済まして真っすぐ進み左へ曲がるとすぐに植物群が現れてくる。その一角に写真の槿がある。花弁が白いので、モノクローム写真によく映える。撮影機材は、ライカMモノクローム+Leitz Elmarit 40mm f/2.8レンズ。

大雨の中の薬師寺東塔

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大雨の中の薬師寺東塔

最近は、全国的に大雨が続くことが多くなっている気がする。梅雨もとっくに終わっているはずなのに、今年の8月は雨の日が多い。この日も奈良は大変な大雨だった。遠くに望む薬師寺東塔もリニューアルしたばかりなのに、長雨は木材にとって良くない上、木の傷みも進んでしまうに違いないと心配してしまう。手前の大きな雨粒は、薬師寺の土産品が売っている東僧房の中から撮影しているため、その屋根から滴り落ちているものである。昼間なのに辺りはどんよりとした雨雲に覆われ、雷は大丈夫だろうかと不安な気持ちが心に広がった撮影の瞬間であった。撮影機材は、ライカMモノクローム+Leitz Elmarit 40mm f/2.8レンズ。40mmが意外と心地良い広角であることをこのレンズを通して感じている。35mmレンズより心持ち狭い画角が構図をつくり易い。

大雨の中の薬師寺西塔

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大雨の中の薬師寺西塔

こちらも同じ大雨の日の撮影。薬師寺東塔側から見た西塔である。左隣に聳え立つ巨大な松の木は、西塔を撮影する際のアクセントとなっている。対する東塔の傍には大きな松の木は存在していない。撮影機材は、ライカMモノクローム+Leitz Elmarit 40mm f/2.8レンズ。